デイサービスの中で、キーパーソンとなる仕事をしているのが生活相談員です。
主に相談業務が主要な仕事ですが、その奥にはもっと大切な役割があります。相談業務の目的は、利用者や家族の困難の解決を通じて、利用者や家族がより良い生活を送れることであり、そのためには介護の質を向上させることが重要となります。これを実現させるには、相談業務を利用者や家族に直接会って相談に乗ることに限定せずに、利用者の普段の様子を観察し、介護記録から情報を得る必要があります。また、サービス担当者会議で他の参加者の意見を聞いたりすることを通じて困難を見つけ出し、解決策を講じるという継続的な取り組みが大事です。
このように、生活相談員は介護サービス改善サイクルにおけるキーパーソンとなります。サイクルはモニタリング、アセスメント、介護計画書の作成、実際の介護という4つから成り立っています。モニタリング業務については、介護計画書通りに実際にサービスが提供されているかを確認、評価するものですが、評価の精度を高めるために一度、モニタリング表を改良することも大事です。一度手を加えてみると、そこからもっとこうしたほうが使いやすいのではというアイディアも生まれます。評価内容をきめ細やかに整理することで精度が高まり、作業の効率化も図れます。
また、利用者と家族の満足度も評価しますが、利用者と家族の評価は別々に記入し、そこにズレがないかを確認することが大事です。利用者の満足度だけを優先していくのは難しいため、利用者のメリットを考えつつ、家族が過剰な負担を負わない配慮が必要となります。